2023年に公表された出入国在留管理庁の調査結果でも、「10年以上日本に滞在したい」と考える在日ネパール人の割合が85%に達しました。これは調査対象10カ国の中で、1番高い割合です。ネパール人の多くは、永住権を取ってできるだけ長く日本にいたいと考えているのです。
理由はネパールの経済状況にあります。長く続いた内戦とネパール大地震の影響によって、国に戻っても条件のよい就労先が見つからないのです。というか、そもそも国内に仕事がないので日本に来ている、といったほうが正しいでしょうか。
そのためネパール人に対しては、「長く日本にいられる環境をつくってあげる」ことがインセンティブになります。たとえば正社員としての長期雇用を約束すれば、彼ら彼女らのモチベーションがグンと上がるのは間違いないでしょう。
ミャンマー人が日本人と
フィーリングが合う納得の理由
ここ数年、以前よりミャンマー人が増えていることにお気づきでしょうか?
じつはいま、ミャンマーの政治が混乱状態にあるため、国を出て日本に来る若者が急増しているのです。
ミャンマー人の特性には、日本人と似た点が多くあります。アジアでビジネスをしている日本人に聞いても、「これほどフィーリングの合う外国人はいない」と声をそろえるほど。
というのもミャンマー人は、「忍耐強い」「きれい好き」「献身的」など、日本の職場に馴染みやすい特性をたくさん持っているのです。遵法意識が高く、犯罪を犯す人が少ないのもミャンマー人の特徴です。
これは、ミャンマー人の9割が信仰する「上座部仏教」の影響が大きいといわれます。上座部仏教は、輪廻転生を信じ、現世で徳を積めば来世でよい生活ができるという考え方が基本です。だからミャンマー人は、自己犠牲の精神が強く、人の嫌がることでも進んでやろうとします。