お金と女性写真はイメージです Photo:PIXTA

2025年最初の当コラムでは、「今年の手取りの年収」を見ていこう。手取り計算が大好きな“手取りスト”の筆者にとって、「今年の手取り年収」を試算するのは毎年の恒例行事だ。額面年収、家族構成別に72パターンの試算結果をお届けするとともに、手取りに影響を与える改正点をお伝えしたい。(ファイナンシャルプランナー〈CFP〉、生活設計塾クルー取締役 深田晶恵)

額面年収700万円の手取り年収は
23年間で50万円も減っている!

 毎年恒例の「あなたの手取り年収」、2025年版をお届けしよう。

 会社員の「手取り年収」とは、額面給与年収から所得税・住民税、社会保険料を差し引いたもの。可処分所得とも言い、「自分が自由に使えるお金」のことである。

 あまり知られていないことだが、手取り年収は何かの書類に記載されているわけではない。自分で計算して、はじめて分かるのだ。

 そこで、当コラムの読者の皆さんのために家族構成別に72パターンの試算をし、年初にお伝えすることにしている。自分が自由に使える金額をぜひ知ってほしい。

 72パターンの試算は手間がかかるが、私は手取り計算が大好きな自称「手取りスト」なので、02年から毎年楽しく作業している。

 まず、常連読者の皆さんにはおなじみの、「衝撃のグラフ」から見ていただきたい。これは額面年収700万円を例にした、02年から今年までの23年間の手取り年収の推移だ。

 手取り年収が大きく減っているのが一目瞭然だ。02年は587万円だったのが、今年は537万円になる見込み。23年前と比べると、なんと50万円も減っている。額面年収は同じ700万円であるにもかかわらず、使えるお金、もしくは貯蓄できるお金が約50万円減っているということだ。