前年所得にかかる住民税の徴収は通常、6月にスタートする。しかし今年は、「定額減税」が行われるため、例外的なスケジュールとなる。実は、このイレギュラーな徴収により、「減税なのに手取りが減る」可能性がある。住民税の仕組みと、今年ならではの注意点を解説しよう。(ファイナンシャルプランナー〈CFP〉、生活設計塾クルー取締役 深田晶恵)
所得税とは「ズレ」がある
住民税の課税タイミングは?
6月は「住民税月間」と言えるほど、住民税にまつわる記事が多く掲載される。注目が集まる要因は、新年度分の徴収が6月から始まることにある。
「税金は難しい」と感じている人は多い。中でも住民税は、所得税が確定する流れでほぼ自動的に税額が決まるせいか、仕組みをよく分かっていない人も少なくない。
今年は定額減税があり、所得税のみならず住民税も減税対象なので、これを機会に住民税を理解しよう。
みなさんが混乱するのは、住民税の課税のタイミングだろう。所得税の課税との「ズレ」が半年ほど発生する点をしっかり押さえておきたい。