米国のどの時代の30代と比べても、今の30代ほど大人らしくない世代はいない。住宅所有率や婚姻率、出産率が急激に低下する中、経済学者は以前から、若者がなかなか大人の節目を達成できずにいると警告してきた。従来とは異なる道を意識的に選んでいる人もいるが、節目に手が届かないだけと言う若者は多い。「良い人生を生きるための説明書がもう通用しないような感じがする」。独身で、ニューヨーク市ブルックリンに3人のルームメートと一緒に暮らすコディ・ハーディングさん(38)はそう話す。「その上、誰も説明書を更新していない」
「大人」にならない米国の30代
結婚や持ち家など大人の節目を素通りする人たちが増えている
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