1位は日商簿記検定2級
証券系の資格も人気

 以下の表が、「総合商社にハイクラス転職した人が保有する資格ランキング」だ。

 1位はいずれの年代も日商簿記検定2級だった。商取引や事業投資において、取引先の業績や決算内容の確認・評価が不可欠である総合商社で、企業活動や会計処理を踏まえた適切な判断や分析を行うために、簿記2級で学ぶ商業簿記や工業簿記の知識が役立つ。

 3位のファイナンシャル・プランナー(FP)も同様に、お金にまつわる知識を得られる。中でも、2級FP技能検定の合格、AFP認定研修の修了といった要件を満たして得られるAFP(アフィリエイテッド・ファイナンシャル・プランナー)資格と、より上位のCFP(サーティファイド・ファイナンシャル・プランナー)がハイクラス転職では人気がある。

 証券外務員一種も保有者が多い。基本的な金融商品の取引の知識に加え、有価証券や信用取引、デリバティブ取引を含む幅広い金融知識を得られる。総合商社が手がけるクレジットカード事業や信販事業などの融資・決済事業の分野で活用できる。証券アナリストも取得すれば、高度なマーケット分析もできるようになり、さらなるキャリアアップを目指せる。

「ミドルの転職」で8位の1級電気工事施工管理技士は、施工管理技士国家資格のうちの1つ。一見、総合商社の仕事とは関係なさそうだが、実はグループ会社で工場や物流施設などの電気設備工事の元請けとして、担当業務を仕切ることがある。その際の必須資格となる。