人質を乗せたトラックが歓声を上げるパレスチナ自治区ガザの住民の間をゆっくり進む様子がテルアビブ中心部の巨大スクリーンに映されると、それを見つめる群衆には安堵(あんど)感が広がった。だが、イスラエル人たちはこれが何週間も続くと考えると苦痛を感じただけでなく、人質解放を見せ物にしたイスラム組織ハマスへの怒りも覚えたと語った。19日夜に「人質広場」と呼ばれる場所で映像を見ていたナーマ・ゲルバンドさんは「彼らはわれわれをひどく苦しめている。このようなことが毎週続くことになる」と語った。イスラエル人たちは、ハマスの戦闘員によって引き渡された人質を見て葛藤を覚えたと語った。ハマス戦闘員は解放の様子を自ら演出した動画に収め投稿した。その動画では、3人の女性が監禁状態からの解放を宣言する内容が印刷された証明書を手にポーズを取っていた。イスラエル軍当局者によると、ハマスは女性たちに、ハマスがパレスチナと記した地図、アラビア語を読めるようになったという証明書、監禁中の彼女たちの写真をハマス軍事部門のロゴが付いている袋に入れて渡したという。
人質解放を喜ぶイスラエル人の葛藤
何週間も続くことへの不安と人質解放を見せ物にしたハマスへの怒りも
有料会員限定
あなたにおすすめ