こうした挫折をしないで、上手に長く続けられる人は、はじめるときに期限を区切る。「とりあえず、1カ月続けてみよう」などと考えてスタートするのだ。無事に1カ月続けられたら、「よくやった」と自分をほめて、次の1カ月先に向けて再スタートを切る。こうすれば、長く続けやすいものだ。

読書の習慣が全然ない人は、
「毎日、本を開く」ことからスタートする

 本を読む習慣のなかった人が、毎日、読書することを目指す。この場合、「週に1冊」「月に5冊」といった目標を立てるのはやめておこう。はじめは読書に慣れないので、早々にクリアできなくてやめてしまいそうだ。

 本に無縁だった人たちが秘かに行う、意外な読書のはじめ方を紹介しよう。まずは「毎日、本を開く」という簡単過ぎる習慣からはじめるのだ。開いたあと、読んでも読まなくてもかまわない。とにかく、必ず本を開くことだけは行うようにする。限りなく低いハードルだから、誰にでもできるはずだ。

 とりあえず本を開くことが習慣になれば、「1行だけ読む」「1段落だけ読む」ようにする。次の行や段落が気になれば、もちろん続けて読んでもかまわない。こうして本に慣れていくと、だんだん多くの分量を読めるようになるものだ。

最初は難しい本を選ばないで
マンガや字の少ない本からスタートする

 さらにもう一つ失敗しやすい理由として、最初から難しい本を選んで挫折してしまうパターンも多い。

 読書を避けてきた人は、本を読んでもつまらなかったという経験を持っている。それなのに読みにくい本から取り組むと、「やっぱり読書は楽しくない」と脳が判断してしまうのだ。

 読書をうまく習慣づけられる人は、まずは「読書=楽しい」と脳が思うような行動を取る。気軽に読めるエンターテイメントやラノベからはじめ、それでも読むのをやめそうになったら、マンガや絵本を開く。

 読むのが楽しいと思えたら、しめたもの。本を読む時間が待ち遠しくなる。このような段階を踏んで、小説や教養本などに移ると、負担なく読めるようになるものだ。