中国の人工知能(AI)スタートアップ企業ディープシークの最新AIモデルがシリコンバレーで大きな話題となっている。AI技術の進展に期待が高まる一方で、開発方法については疑問の声も上がっている。シリコンバレーのAI研究者らは少なくとも昨春から、称賛と警戒心が入り交じった気持ちでディープシークの動向をうかがってきた。米国の研究者らによると、ディープシークは研究面で高い評価を得ているが、学習コストに関する同社の主張を立証するのは難しい。ディープシークは、主力の「V3モデル」の学習コストが560万ドル(約8億7000万円)だったと説明している。これに対し、米大手AI開発企業はモデルの学習に数千万~数億ドルを投じている。ただ、同社の技術文書によると、560万ドルという金額には事前学習やデータのコスト、従業員への給与、モデル構築に必要なその他の項目は含まれていない。