4位ポートランド(米国オレゴン州)
JAL系LCC・ZIPAIRの可能性も
続いて4位は米国オレゴン州のポートランドだ。アートやスペシャルティコーヒー、クラフトビールなど流行のライフスタイルで知られる米国北西部の街で、JALと同じワンワールドに加盟するアラスカ航空がハブ空港を構えている。
ポートランドは、ワンワールドの競合アライアンスであるスカイチーム所属のデルタ航空がかつて日本との直行便を構えていたが、現在は路線が存在しない。ただ、その後もアジア路線誘致の動きはあり、24年12月にはポートランド空港の幹部がJALに対し路線開設の協議を始めたと報道されている。
一方のJALは、北米西北部にはすでにシアトル、バンクーバーに就航している。そのため、グループ傘下のLCCであるZIPAIR(ジップエア)による路線開設もありそうだ。
なお、アメリカン航空やアラスカ航空が拠点としているにもかかわらず、JALが路線を持たない場所は、マイアミやポートランドの他にも多い。例えば、アメリカン航空の第二拠点で金融の中心地でもあるシャーロット、米中西部アリゾナ州の州都フェニックスなどが挙げられる。
これに対して、もう一つの競合アライアンスであるスターアライアンス勢、ANAとユナイテッド航空は互いのハブ空港全てに乗り入れている。この点、ワンワールド勢は、スターアライアンス勢にアジア~北米ネットワークにおいて大きく差を付けられているといっても過言ではない。
アメリカン航空とアラスカ航空のハブ空港は距離的に近く役割が被る空港が多いものの、それでもJALの競争力上、ネットワークは死活問題となるだけに拡充が期待される。
5位ボラカイ島(フィリピン)
エアアジア就航で人気が出そう
5位は、フィリピンのボラカイ島だ。日本ではあまり知られていないが海外では知名度が高く、何度も「世界で最も美しいビーチ」に選ばれた屈指のリゾート地だ。
このボラカイ島に、LCCのフィリピン・エアアジアが国際線を増やす計画だ。背景には、過密する首都マニラ空港以外からの直行便を増やす意図があるだろう。
飛行機はエアバスA320シリーズの使用が考えられる。フィリピンとの流動が多い韓国、台湾が先行しそうだが、中国が不景気なので、三番手に日本が繰り上がる可能性がある。
日本人が好むビーチリゾートと言えばハワイが筆頭にあり、国内には沖縄もある。とはいえ、ボラカイ島のベストシーズンが2月~5月と日本の夏場と重ならず、かつ格安で行けるなると、人気が出る余地は大きい。