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【精神科医が教える】不安なとき、悩んだとき、後悔したとき――心が軽くなる3つの言葉Photo: Adobe Stock

なるようになるの変化形

今日は「なるようになる」という言葉について、少し掘り下げてお話ししようと思います。この言葉は、気楽に物事に取り組めるようになるだけでなく、人生の心理を表している便利なフレーズです。

この「なるようになる」という考え方には、派生した言い方がいくつかあります。それが、「なるようにしかならない」なるべくしてなった」の2つです。これら3つを使い分けることで、物事に対する考え方がより柔軟になり、気持ちが楽になります。

「なるようになる」とは

なるようになる」というのは、何か新しいことを始めるとき、不安や迷いがあるときに使うといい言葉です。

「ちゃんと進めるかな」「間違っていないかな」と考え込んでしまうと、なかなか一歩が踏み出せません。しかし、「なるようになる」と思うことで、不安を和らげて勇気を持てるのです。

「なるようにしかならない」の意味

物事が思い通りに進まなかったときや、失敗を恐れるときには、「なるようにしかならない」と考えてみるのも1つの方法です。

何が起こるかは結局のところ自分のコントロールを超えていることが多いです。「なるようにしかならない」と受け入れることで、過度な心配を手放すことができます。

「なるべくしてなった」と過去を振り返る

過去の出来事について後悔することがあるかもしれません。「あの時こうしておけばよかった」「間違った選択をしてしまったのではないか」と考えてしまうこともあるでしょう。

そんなときに「なるべくしてなった」と考えると、納得しやすくなります。

人の行動は、そのときの考えや状況によって決まるものです。結果がどうなったかはともかく、そのときの自分の選択に従った結果として「なるべくしてなった」と思うことで、後悔を軽減することができます。

3つの言葉をうまく使い分ける

なるようになる」「なるようにしかならない」「なるべくしてなった」の3つのフレーズを知っておくと、人生のいろいろな場面で役に立ちます。

1. 何かを始めるとき、不安があるとき → 「なるようになる」
2. 予期しない出来事に直面したとき → 「なるようにしかならない」
3. 過去を振り返るとき → 「なるべくしてなった」

これらの考え方を取り入れることで、無駄に悩む時間を減らし、気持ちを楽にすることができるかもしれません。必要以上に自分を責めることなく、日々を大切にしていきたいですね。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。