5日午前も絶好調の「渋渋」

 5日午前は、難関・上位校の女子受験生最後の頼みとなる入試回がそろう。この日の受験生の7割が集まる、受験者数100人以上の7校について見ておこう。

 Aランクは3校ある。361人が受けて4.95倍(2023年5.73倍、22年5.76倍)の洗足学園[3回]と、257人で10.71倍(23年11.96倍、22年11.19倍)と2桁倍率の狭き門が続く渋谷教育学園渋谷[3回]は、志望者数が1割減と前年並みだった。出願状況は2割減と3割増に分かれており、25年は洗足学園が4倍台前半に、渋渋はさらに狭き門となる。渋渋は男子(307人・7.14倍)と比べるとその勢いの差が25年はさらに拡大しそうだ。

 広尾学園[3回]には二つの入試区分がある。229人が受けて6.74倍(23年9.45倍、22年5.58倍)の[本科]は前年並み、131人で3.97倍(23年5.65倍、22年4.17倍)の[インターナショナルSG]は2割半増の志望者数となっている。出願状況はいずれも微減となっており、25年はほぼ前年並みとなりそうだ。広尾学園に関しても男子より女子の方が競争状況は厳しい。

 Bランクは頌栄女子学院[2回]のみで、382人が受けて3.38倍(23年2.75倍、22年3.75倍)と隔年現象が見られる。志望者数も出願状況も1割弱減となっており、25年は3倍程度まで緩和することになりそうだ。

 Cランクには、260人で5.42倍(23年4.02倍、22年5.85倍)の大妻[4回]と、226人で9.42倍(23年5.77倍、22年7.15倍)の法政大学[3回]があり、志望者数が1割減と3割弱減だった。出願状況は2割弱増と微減に転じており、25年は大妻が6倍を目指し、法政は10倍に届かない展開となりそうだ。

 もう1校、Eランクの跡見学園[特待4回]は、217人で2.41倍(23年2.07倍、22年2.18倍)だが、志望者数は1割半増、出願状況もおおむねそのペースとなっており、25年は2倍台半ばまで伸ばしそうだ。

 受験者数100人に満たないものの、注目すべきいくつかの入試回(24年受験者数・実倍率)について、まずはDランクから触れておきたい。志望者数3割弱減の國學院大學久我山[ST3回](79人・6.58倍)は、出願状況がそれを上回る減少ペースということもあり、25年は5倍台までは緩和しそうだ。二つの入試区分がある日本大学[C日程]は、[AF](59人・4.92倍)が志望者数5割増、[GL](18人・6倍)は微減となっていた。両者を合わせた出願状況は4割半増のペースとなっており、25年は[AF]が7倍を目指し、[GL]は6倍を維持できるか注目される。

 千葉の女子校であるEランクの国府台女子学院[2回](88人・2.2倍)は22年3.27倍、23年2.58倍と緩和傾向が続いた。志望者数が2割半増となり、回復基調に思えたのだが、出願状況は4割減ペースと振るわず、25年はさらに緩和して2倍割れとなるかもしれない。狙い目の入試回だろう。