ドナルド・トランプ氏が2016年の米大統領選で勝利したことに嫌気がさした米アーカンソー州出身のヘザー・フィッツさん(37)は、新たな人生を送るためカナダに移住した。夫(当時)とノバスコシア州ハリファクスに到着して1週間とたたないうちに、フィッツさんは自身の選択に確信を持てなくなっていた。カナダが寒いことは予想していたが、いてつくような時速約110キロメートルの暴風で夜間に7階建てのアパートが揺れるとは思いもよらなかった。「自分たちの決断は正しかったのかと考えてしまった」とフィッツさんは話す。「『建物が揺れている 安全か』とググった」先進的な法律に厳格な銃規制、国民皆保険のあるカナダは一部の米国人にとって、空想上の逃避先だった。第2次トランプ政権が始まった今、北への移住を考える人が増えている。グーグル・トレンドによると、トランプ氏の当選と就任式の後、「カナダに移住」の検索件数が急増した。
「カナダに移住してみた」米国民、トランプ政権誕生で
北米2.0:いてつく風と闘い、低脂肪ピーナツバターを懐かしむ政治的移住者たち
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