米国務省は5日、パナマが米政府船舶にパナマ運河の無料通航を認めることで合意したと述べた。だが交渉に詳しい関係者らによると、正式な合意はなく、パナマ当局は不意を突かれた格好だ。国務省はX(旧ツイッター)への投稿で、米政府船舶は「通航料を支払うことなく」運河を利用でき、「米政府は年間何百万ドルも節約できることになる」と述べた。ドナルド・トランプ米大統領は通航料を「ばかげている」とし、中国が運河に及ぼしているとする影響力を批判しつつ、パナマ運河を「取り戻す」と再三脅していた。マルコ・ルビオ米国務長官は3日前にパナマを訪れ、ホセ・ラウル・ムリノ大統領と会談し、同運河も訪れていた。両国は舞台裏では、米海軍の艦船が無料で運河を通航する可能性を協議することに合意していた。