パナマのホセ・ラウル・ムリノ大統領は6日、パナマが米政府の船舶にパナマ運河の無料通航を認めることで合意したとの米国務省の主張を否定した。ムリノ氏は米国務省の発表について、首都パナマ市での記者会見で、「昨日の声明には非常に驚いている」と述べ、「米国の外交政策をつかさどる機関が、虚偽に基づいて重要な公式声明を出している。これは容認できない」と非難した。ムリノ氏は、ピート・ヘグセス米国防長官に前日、通航料を免除する法的権限は自身にはない伝えたと述べ、米国の発表を「虚と偽り」と表現した。ムリノ氏は在米パナマ大使に米国務省の主張に抗議するよう指示したという。マルコ・ルビオ米国務長官は今週パナマを訪問してムリノ氏と会談し、運河を視察した。米国務省は5日夜にソーシャルメディア「X」への投稿で、米政府の船舶は「通航料を支払わずに」運河を利用できるようになり、米政府は年間数百万ドルを節約できるとした。