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【精神科医が教える】「元気を出さなきゃ」は逆効果? 疲れを悪化させるNG習慣Photo: Adobe Stock

なぜ元気が湧かないのか

人は時々、元気を出したいのになかなか湧いてこないと感じることがあります。そういう時にどうすればいいのかと悩むこともあるでしょう。

でも、実は元気というものの捉え方に少し誤解があるのかもしれません。

元気は波があるもの

元気というのは体調と同じように波があるものです。調子が良いときは自然と元気も出るし、調子が悪いときは元気が湧かない。それが当たり前なのです。

では、なぜ元気が出ないことが辛く感じるのかというと、元気がないときに無理して元気を出そうとするからです。あるいは、元気がないのに「元気を出さなくては」と思ってしまう。そのギャップが、余計に苦しさを生んでしまうのです。

何もしない時間が大事

元気が出ないときは、無理に元気を出そうとせず、何もしないことが大切です。エネルギーが切れたスマートフォンと同じで、充電しなければいけません。バッテリーが少ないのに、無理に動かそうとしても、かえって消耗してしまうだけです。

だからこそ、元気がないときは無理せず休むこと。そして、エネルギーがたまってきたら動けばいいのです。充電が70%、80%、90%とたまってきたら自然と「やってみようかな」という気持ちが生まれるはずです。そのタイミングで行動すればいいのです。

行動のバランスを取る

元気を湧かせる方法を考えるのではなく、元気が出ないときは無理に動かない。そして、元気があるときには行動する。ただし、やりすぎるとまたエネルギーが切れてしまうので、そこもバランスを取ることが大切です。

このサイクルを意識すると、自分のエネルギーの加減がつかめるようになります。そして、自分なりのペースを見つけることで、無理なく日々を過ごせるようになるでしょう。

元気が出ないときは焦らず、ただ休む。そして元気が出てきたら行動する。このシンプルな習慣を大切にしてみてください。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。