米沿岸警備隊の大型砕氷船「ポーラー・スター」は1万3000トンの巨大船で、厚さ約6メートル以上ある北極の氷を砕くために造られた。だが、これは米国が通年運用できる唯一の砕氷船であり、建造されてから半世紀近く経過している。北極を巡る世界的な競争が激化する中、砕氷船は貿易ルートを開き、資源採掘を可能にし、軍事力を誇示するには不可欠だ。米国と同盟国はロシアに大きく後れを取っている。一方、世界最大の造船業を有する中国は猛追している。ドナルド・トランプ米大統領は北極を米国の優先課題リストの最上位に戻したい意向だ。国家安全保障のためにグリーンランドの所有権を獲得する必要があるとし、沿岸警備隊の砕氷船の数を増やすと述べている。
トランプ氏の北極政策に不可欠な砕氷船、建造は苦戦
トランプ大統領は40隻発注する計画だが、米国の造船業は衰退の一途をたどっている
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