この結果は、年齢、性別、交際状況、子どもの有無、小児期の社会経済的状況、健康状態、雇用状況、および「ビッグファイブ(開放性、誠実性、外向性、協調性、神経症傾向)」など、貯蓄と楽観主義の両方に影響を与える可能性がある因子を調整した後も変わらなかった。
楽観主義が貯蓄行動に与える影響は
低所得者層で最も強いことも明らかに
さらに、楽観主義が貯蓄行動に与える影響は、低所得者層で最も強いことも明らかになった。この結果についてGladstone氏は、「毎月の給料を使い切るような生活をしている人は、貯蓄に意味を見出せないかもしれない。しかし、楽観的な見通しがあれば、たとえ今、大変な状況に置かれていても、貯蓄しようという動機が生まれる可能性はある」と述べている。
研究グループは、「本研究結果は、特に低所得者層の貯蓄を増やすことを目的とした金融教育プログラムや政策に影響を与える可能性がある。従来の金融リテラシー訓練に楽観主義を育む手法を組み合わせることで、貯蓄行動を促す効果を高められる可能性がある」との見方を示している。Gladstone氏は、「最終的には、将来に対する希望と貯蓄を賢く管理するスキルを組み合わせることが、より多くの人々が経済的安定を築くための鍵となるかもしれない」と米国心理学会(APA)のニュースリリースで述べている。(HealthDay News 2025年2月9日)
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