【確定申告】妻の所得が370万円、夫は1805万円超…「定額減税」を受けるなら子どもはどっちの扶養にすべきですか?写真はイメージです Photo:PIXTA

確定申告の「定額減税」について、クイズ形式で基本をマスターしましょう!その後は具体的なケーススタディーで、分かりやすく解説します。(税理士 廣岡 実)

定額減税の「扶養家族」は
夫婦どちらにつけてもいいの?

 フリーランスや個人事業主として働く上で避けて通れないのが「確定申告」。2025年の確定申告で最大の注意点が、「定額減税」です。会社員は6月からこの特例の恩恵に預かっています。フリーランスの人は確定申告をしないとこの恩恵を受けそびれてしまうので、控除の申請を忘れないようにしましょう。

【超超基本クイズ】
 定額減税の減税額はいくら?

【回答】
 1人当たり所得税が3万円。住民税が1万円です。住民税は、すでに自治体が自動的に計算しています。所得税の定額減税は、フリーランスの人の場合、確定申告が必要です。

【超基本クイズ】
 定額減税の対象となる3大条件は?

【回答】
 定額減税の対象になるのは、(1)納税者本人や同一生計で生活する配偶者、または扶養親族であること、(2)合計所得金額が1805万円以下、もしくは給与収入のみの人は給与収入が2000万円以下、(3)日本に住所があって1年以上住んでいる人です。

【基本クイズ】
 扶養家族がいる場合、どのように計算すればいいの?

【回答】
 扶養家族の人数によって1人当たり所得税3万円が加算して控除できます。この扶養家族の年齢は何歳でもよく、16歳未満の子をカウントに入れられます。

【ちょっぴり応用クイズ】
 扶養家族は夫婦どちらにつけてもいいの?

【回答】
 そのとおり。お父さんに付けなければいけないなんて決まりはありません。

【個別相談】
イラストレーターAさんの場合(所得370万円、夫と子の4人家族)
 私(Aさん、女性)はフリーでイラストレーターをしていて、所得が370万円です。子供は10歳と6歳の男の子がいます。夫もフリーでエンジニアをしているのですが、AI分野で受注の数も単価も上がって年収がぐっと増えたそうです。扶養家族を付けるのは、私か夫か、どちらにすべきでしょうか?