「晴れ風」が象徴する
Z世代の新しい価値観
飲料業界で働く際には、工場の設備を学ぶことや、新しいブランドを立ち上げるためにどのトレンドを追うべきかを知ることが重要だ。また、ビール会社では多様な価値観を持ち、柔軟な発想を持つ人材が求められており、特に海外展開を視野に入れている企業では、英語力や異文化理解が強みになる。
海外に行く意欲や、コミュニケーション能力を持っていることが、今の業界で求められる人材像の一つである。飲料会社では海外で得た経験を国内に持ち帰ることができる体制が整ってきており、必ずしも現時点で英語を話せなくても、チャレンジする意欲が大切である。スキルとしての英語力を持っていれば、確実に差別化につながる。
企業を選ぶ際には、その企業が保守的か革新的かを見極めることが大切である。同じ飲料業界でも、企業ごとに進む方向性は異なり、入社後の過ごし方が大きく変わる可能性があるため、慎重に選択する必要がある。
さらに、若者に向けた発信力や発想力が求められ、Z世代などの新しい価値観を理解し、それを製品やプロモーションに反映させる能力が重要だ。そのような企業では、若い人に挑戦の機会が与えられることが多く、チャレンジ精神を求められる環境が整っている。
最近のトレンドでは、若い人たちが作ったような商品や打ち出し方が注目されており、インフルエンサー的な要素が強い。
例えば、キリンが24年4月に発売した17年ぶりの新ブランド「晴れ風」は、若手社員が関わっており、1本購入することで地域の桜の木を守ったり、花火大会の資金になるといった社会貢献をテーマにしたブランドという点で新しい発想が採り入れられている。
若者の中には、「社会貢献をしたい」という気持ちが高い人も多い。世界的にそういった価値観が高まっており、自由な発想は若い人ならではである。
採用する企業からすれば、そうしたZ世代を含む今の若者に対して、どのようなアプローチが効果的かを考えることが重要となる。