60学校法人のうち
15学校法人が赤字

 定員が埋まらないと収入が減り、コストをまかないきれなくなる。故に、赤字の学校法人も大量発生している。

 企業でいう経常利益に当たる「経常収支差額」について23年度実績を見ると、60学校法人のうち15学校法人が赤字となった(23年度実績)。

 受験生の親世代は大学受験で熾烈な競争を経験した。私立名門のエスカレーター校は当時、学費はもちろん入試難度も高くて、入りたくてもなかなか入れるものではなかった。そうした学校に今は手が届きやすくはなったが、定員割れや赤字が続くようなら、いずれ閉校するかもしれない。

 実際、大幅な定員割れや赤字が続く学校が続々と入学者の募集停止を決断している。名門エスカレーター校であっても、今まで通りに一貫教育を続けることが難しい時代に突入している。