「どのように日常を過ごせばいいか」を表した、たった1つの図とは?とは何か。
次々と新たなビジネスを仕掛ける稀代の起業家、佐藤航陽氏。数々の成功者に接し、自らの体験も体系化し、「これからどう生きるか?」を徹底的に考察した超・期待作『ゆるストイック』を上梓した。
コロナ後の生き方として重要なキーワードは、「ストイック」と「ゆるさ」。令和のヒーローたち(大谷翔平、井上尚弥、藤井聡太…)は、なぜストイックに自分に向き合い続けるのか。
『ゆるストイック』では、新しい時代に突入しつつある今、「どのように日常を過ごしていくべきか」を言語化し、「私自身が深掘りし、自分なりにスッキリ整理できたプロセスを、読者のみなさんに共有したいと思っています」と語っている。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)
どのように日常を過ごしていくべきか
そろそろ本気を出したい。
けど、それがカッコ悪いのもわかっている。
そんな複雑な感情を抱えることがないでしょうか。
新しい時代に突入しつつある今、
「どのように日常を過ごしていくべきか」
を考えるためのガイドブックが必要とされています。
意識高い系には、もう戻れない
今から昔、無限の成長を追い求める好景気の時代がありました。
その後、激化する競争に疲れ、生き方に迷う人が増えた時期がありました。
世界中で自粛が強制され、家で過ごす時間が増え、多くの人が「がんばらなくていい」というメッセージに救われた頃もありました。
今は、どうでしょう?
コロナが終息し、世界中に日常が戻りました。
とはいえ、以前のように、「成長」「競争」「勝利」を求めるような意識高い系の生き方には、もう戻れない。
そんな気分ではないでしょうか。
その一方で、「無理をせず、あなたらしく、周りから求められる最低限のことだけをこなせばいいよ」という生き方に、心の底からは納得できていない。
「意識高くいるべきか? そのままでいるべきか?」
多くの人が、この間で揺れ動いています。
明らかに以前とは異なる世界
私自身もその一人でした。
コロナ禍の約3年間、これからの10年、20年先を見据え、必要なスキルや知識を見極めることに集中しました。
そして、不要な価値観を捨て、真に必要な知識を身に付けるべく、自らを見つめ直したのです。
気がつけば、自粛期間を経た自分は、「仮想現実」と「宇宙開発」という、まったく異なる分野の新たな専門家になっていました。
CGやVRといった技術を強みに変え、宇宙ステーションやロボット開発に関わり、JAXAや国連といった機関とも仕事をする機会を得ました。
また、経営者やビジネスマンだけでなく、研究者、官僚、政治家といったこれまで接点がなかった人々とも交流できるようになりました。
コロナ禍の前後では、自分の「強み」も変わり、まるで別人になったような気分でした。
日常が戻ったように見えても、明らかに以前とは異なる世界の形になっている。
「この変化にどう対応すればいいのか?」
「何を基準に自分の生き方を決めればいいのか?」
そんな疑問やモヤモヤを抱える人は少なくないはずです。
次の図は、そんな時代に提案する「ゆるストイック」という生き方の図です。

社会の変化を整理し、それを基に、「どのようなスタイルで生きていくべきか」を考察しました。
私自身が深掘りし、自分なりにスッキリ整理できたプロセスをみなさんに共有したいと思っています。
「意識高い系か?」
「意識低い系か?」
そんな極端なスタイルをすすめるわけではありません。
自分の価値観を大切にしつつも、柔軟に適応する、「ゆるストイックな生き方」。それを提案します。
「ゆるストイック」の羅針盤とは?
「ゆるストイック」で生きるための羅針盤は、次の通りです。
1│「現在」を正しく認識する
→ 今がどんな時代なのかを知っておきましょう
2│「思い込み」を理解する
→ 自分の中の偏見を取り除きましょう
3│「努力・運・才能」の関係を深く知る
→ 成功という言葉の解像度を高めましょう
4│「自分」を知り、「自分」を変え続ける
→ 自分が何に没頭すればいいのかを考えましょう
5│「運」をコントロールする
→ 運の構造を知り尽くし、運のいい人になりましょう
6│「分断」の時代に備える
→ 他者の行動の理由を読み取りましょう
7│「今日」が人生最後のつもりで生きる
→ 大切なことを決めて、今日1日を積み上げましょう
以上の7つです。
競争に疲れた人。
流されるだけの日々に疑問を感じている人。
「ゆるストイック」という概念は、どのような人にも新しい道を示す、希望となることでしょう。
株式会社スペースデータ 代表取締役社長
1986年、福島県生まれ。早稲田大学在学中の2007年にIT企業を設立し、代表取締役に就任。ビッグデータ解析やオンライン決済の事業を立ち上げ、世界8ヵ国に展開する。2015年に20代で東証マザーズに上場。その後、2017年に宇宙開発を目的に株式会社スペースデータを創業。コロナ禍前にSNSから姿を消し、仮想現実と宇宙開発の専門家になる。今は、宇宙ステーションやロボット開発に携わり、JAXAや国連と協働している。米経済誌「Forbes」の30歳未満のアジアを代表する30人(Forbes 30 Under 30 Asia)に選出される。最新刊『ゆるストイック』(ダイヤモンド社)を上梓した。
また、新しくYouTubeチャンネル「佐藤航陽の宇宙会議」https://youtube.com/@ka2aki86 をスタートさせた。