まるで「あなたはテーブルを拭くという常識に欠ける、ひどい人間だ」とでき損ない扱いしているようにも聞こえるからです。
そもそも「テーブルを拭かない人」がいても、別にその人が悪いわけではありません。
「机やテーブルの上が散らかっているほうが落ち着く」という人だっているのです。
だから「テーブルを綺麗にしたい」のはあくまで「私がやってほしいこと」であり、「拭くのが当然」ではないと考えるほうがいいのです。
つまり「私はテーブルが汚れているのが好きじゃないから、綺麗にしてもらえないかな」と言えば、相手も「ああそうか、気がつかなくてごめん」と受け入れてくれたりするわけです。
このように、「私は○○してほしい」という「Iメッセージ」にするだけで、人間関係はずっとうまくいきます。

岡野あつこ 著
ただ、慣れていないと、「Iメッセージ」で話すのは意外と難しかったりします。
他人に対して「○○してください」と、「要求」し、「自己主張」することに慣れていない人は多いと思います。
しかし、抽象的なお願いではわかりにくく、それよりは「自分」の要望をはっきり伝えるほうが、相手は受け入れやすいのです。
うまく自己主張できない人は、とにかく「嬉しい」とつけるようにしてみてください。
「テーブルを拭いてくれると嬉しい」と、とにかく「嬉しい」の一言をつけるだけで、かなり印象がよくなります。