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オタク女子学生12名が、自分たちの周りで使われているオタク用語約1600項目を採集し、語釈と用例を付した『オタク用語辞典 大限界』。一般的なオタク用語はもちろん、「K-POP」「2.5次元」「ポケモン」「原神」「日本の男性アイドル」などの「界隈」ごとに全14章で構成される。テレビやラジオ、新聞等で話題のこの『大限界』から一部を紹介します。実際にオタク用語を日常使用している学生たちが、青春を捧げて書いた「パッション」と「ユーモア」溢れる、「生きた」解説をお楽しみください!

※本稿は、2023年に出版された『オタク用語辞典 大限界』(小出祥子編/名古屋短期大学小出ゼミ(2022・2023年度生)著/三省堂)(https://dictionary.sanseido-publ.co.jp/dict/ssd36623)の一部を抜粋・再編集したものです。

編者:小出祥子(こいで・よしこ)
1982年愛知県生まれ。名古屋大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。名古屋短期大学現代教養学科准教授。ゼミ生に影響されて、オタ活に興味津々。主な著書に『実践 日本語表現―伝わる日本語を身につける―』(共著・学術図書出版社)、論文に「奈良時代語における助辞ケリと助辞ケム」(名古屋大学国語国文学113.2020)、「目的語となる上代の準体句について」(名古屋言語研究12.2018)、「上代日本語における視覚の対象と現実/非現実領域:「見む」に注目して」(美夫君志87.2013)などがある。

K-POP……コリアンポップス、つまり韓国のポップスのことである。その多くは複数人で構成されたダンスグループであり、日本に比べ、バンドやソロアーティストは多くない。現在は第四世代といわれるアーティストらが人気を博している。日本でもその人気は高く、現代の若者文化の一つといえるだろう。

 今回は第4章の「K-POP界隈用語」から20の用語を紹介します。

■アドラ
【意味】韓国の放送局MBCのラジオ番組『IDOL RADIO』の略。様々なアイドルが出演する人気番組。
【用例】『アドラのMCホホンにしたの優勝だわ』

■アンコン
【意味】アンコールコンサートの略。ワールドツアー終了後、特定の国でもう一度開催されるコンサート。
【用例】『今回のアンコン、セトリ〔=セットリスト〕落ちした曲多くて泣いた』

■イル活(かつ)
【意味】韓国のアイドルが日本〔韓国語でイルボン〕で活動すること。〔韓国までは中々会いに行くことのできない日本人にとっては本当に嬉しいこと〕
【用例】『ようやくイル活だ! この日をどれだけ待ち望んでいたか…』

■イルコン
【意味】韓国のアイドルが日本〔韓国語でイルボン〕で行うコンサート。
【用例】『やばい!! 夏にイルコン決まった!!!』

■エンディング妖精(ようせい)
【意味】音楽番組で曲を披露した後にカメラにクローズアップされる、妖精のように美しいメンバー。このとき、アイドルたちは個性豊かなポーズをファンに披露するため、ファンは曲が終わった後に誰がどのようなポーズをするのかを期待しながら楽しんでいる。
【用例】『メンバーのエンディング妖精全部に映り込んでくる高速移動のジョンハンさん可愛すぎて笑ったw』