
最新のFCスタックを搭載するのに
CR-Vが選ばれた理由
ホンダは1980年代後半にいちはやく燃料電池(フューエルセル=FC)の基礎研究をスタートさせた歴史を持つ。一貫して技術向上にいそしみ、すでに何世代かのFCEVを世に送り出してきた。
前作に当たるクラリティ・フューエルセルの販売終了から2年半が経過。最新作のCR-V e:FCEVは、通常のBEVのように外部から充電できるように進化したのが最大のポイントだ。
FCEVが持つ航続距離の長さ、そしてわずか3分でフルチャージできる充填時間の短さといった水素のメリットをそのままに、家庭や外出先で充電できるプラグイン機能を加えたことで、開発陣は「現時点で最も現実的なFCEVになった」と説明する。
要となるFCスタックは、米GMとの共同開発を通じて生み出されたもの。完成までにはさまざまな苦労があったというが、その甲斐あって新開発FCスタックのコストは従来比で3分の1、耐久性は2倍以上を実現した。たいしたものである。
最新のFCスタックを搭載するのは、FCEVのさらなる普及を見据えて、ガソリン車、HEV、PHEVをラインアップしているワールドカー、CR-Vが選ばれた。
