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急に人が変わることはあるのか?
今日は「人が変わった」と感じたときの対処法についてお話しします。
普段から付き合いのある人が、突然変わってしまったように感じることはありませんか? しかし、実際に人間が急に変わることはほとんどありません。人は常に変化しているものの、その変化はゆっくりとしたものです。
もし、誰かが急に変わったと感じる場合、そこには何かしらの背景があるはずです。
変化の背景には何があるのか?
人が変わったように見える背景には、いくつかの要因が考えられます。
人間関係の変化=新しい交友関係ができたり、誰かの影響を受けたりしているかもしれません
環境の変化=仕事や生活環境が変わり、付き合い方が変化した可能性があります
誤解や勘違い=自分がしたことを相手が誤解している、あるいは第三者が関係に影響を与えていることもあります
健康や精神状態の変化=体調不良やストレスなどが原因で、一時的に態度が変わることもあります
このように、表面上「変わった」と見えても、実際には何らかの事情があることがほとんどです。
「変わった」と決めつける前に
人が急に変わったように見えたとき、「あの人はもう別人になった」と決めつけてしまうのは危険です。なぜなら、そう思い込むことで、必要のない誤解や摩擦を生んでしまうことがあるからです。
今まで築いてきた関係性の中で、その人がどんな人間だったかを思い出してみましょう。もし長い付き合いの中で信頼できる人だったなら、一時的な変化があっても、その背景に何か理由があると考えてみるのが大切です。
どう対応すればいいのか?
もし相手の態度が急に冷たくなったり、付き合いが悪くなったりした場合、すぐに関係を断つのではなく、以下のように対応してみてください。
様子を見る=しばらく距離を置きながら、相手の状況を見守る
直接聞いてみる=「最近どうしたの?」と軽く聞いてみることで、相手の状況がわかることもあります
周囲の状況を確認する=共通の知人がいれば、相手の近況をそれとなく尋ねてみるのも方法の一つです
人が変わったように見えるときは、実は相手が何か大変な状況にあることが多いのです。
人の変化を受け入れる余裕を持つ
もちろん、「変わってしまった相手ともう関わらなくていい」と思える場合は、それでも構いません。
しかし、「何か引っかかるな」「本当にこのまま関係を終わらせていいのか」と感じるなら、相手を完全に変わったと決めつけずに、もう少し様子を見てみるのも良いでしょう。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。