「大学受験」は10代における最大のイベントです。残念な側面でもありますが、いい大学にいけば、なりたい職業になれる確率は上がり、将来の選択肢は増えるのが現在の日本です。それほどまでに大学受験の持つインパクトは大きくなっています。そんな難しい時代でも「自分らしい大学進学」をするために書籍:『17歳のときに知りたかった受験のこと、人生のこと。』が発売されました。本書は、きれいごとを抜きにして、「大学受験とはどういうものなのか」「人生とはどういうものなのか」を考えることができる受験の決定版です。本記事では発刊を記念して本文の一部を抜粋・再編集してお届けします。

大学受験で求められている「シンプルな本質」
皆さんは勉強が好きですか?
ほとんどの人は「ノー」だと思います。僕も同じでした。受験勉強は嫌いでしたし、楽しいと思ったことはほとんどありません。おそらく世の中の9割以上の受験生は勉強が嫌いだと思います。
では、どうして勉強するのでしょうか。
この質問に僕なりに答えを出すとすると、「苦手なことに挑める優秀な自分を世の中に証明するため」だと思っています。
きれいごとしか言わない大人は、なにかと理由をつけて「学問とは~」「大学とは~」と言ってきますが、それは勉強ができる人の理屈です。
受験勉強は、「苦手なことにも挑める優秀な自分」を世の中に証明するものでしかありません。大人になると苦手なことにたくさんぶつかります。「あれができない」「これができない」「同期と比べて自分はダメだ」。そんなことの繰り返しです。
しかし、大事なことは、そこからなにがいけないのか理解して、1つずつできることを増やしていくことです。どうでしょう。受験勉強と同じですよね。
最初から過去問を解ける人なんかいないですし、誰もが基礎をしっかり勉強して少しずつ力をつけていきます。できなかった問題も原因を探ってできるようにしていく。それこそが勉強の本質です。そして、この能力は大人になっても一生使えます。
逆に、大学進学で妥協した人はこの能力を身につけないまま大人になります。
あえて言葉を選ばずに言いますが、できないことをできるようにする経験がないまま大人になるので、結局仕事についても同じように、苦手なことにぶつかると逃げるようになってしまうのです。
苦手な受験勉強も乗り越えさえすれば、「苦手なことに立ち向かえる自分」に出会えるわけで、大きな自信につながります。