誰しも悩みや不安は尽きないもの。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 1秒で幸せを呼び込む言葉』(ダイヤモンド社)など、33万部突破シリーズの原点となった『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日一日がラクになる!

うまくいかせようとしすぎると逆効果
今日は「うまくいかなくてもいいんじゃない?」というテーマでお話しします。
物事がうまくいかない理由の一つに、「うまくいかせようとしすぎること」があります。
もちろん、工夫したり準備したりすることは大切です。ただ、「絶対にうまくいかなければいけない」と強く思いすぎると、不安や緊張を生んでしまい、結果的にうまくいくものもうまくいかなくなることがあるのです。
この「うまくいかせなきゃ」という気持ちこそが、足かせになることもあるのです。
うまくいかないことは無駄じゃない
一生懸命取り組んだことは、たとえうまくいかなくても決して無駄にはなりません。試行錯誤してきたこと、考えてきたこと、準備してきたことは、すべてあなたの経験として蓄積されていきます。
うまくいくかどうかは最終結果の一部でしかありません。それよりも、その過程で得た経験や知識のほうが、はるかに大きな財産となります。
私は、「うまくいったかどうか」の価値は全体の1割程度で、残りの9割はすでにあなたの中に蓄積されている価値だと思っています。
成功も失敗も一瞬の出来事
うまくいったとしても、その喜びは一瞬のものです。その瞬間が過ぎれば、次の出来事がやってきます。逆に、失敗しても「こんなこともあったな」と、後になって笑い話にできるものです。
人間は何度も試行錯誤を繰り返しながら成長していくものです。だから、一度の成功や失敗に大きな意味を持たせすぎる必要はありません。そこにこだわりすぎると、本来の自分の力を発揮できなくなってしまうのです。
当日の成功は1割の出来事
準備している段階では、「当日うまくいくかどうか」が全てのように思えてしまうかもしれません。本番が近づくと、それが99パーセントくらい大切なように感じて、緊張で頭がいっぱいになるのも当然です。
でも、それは「思い込み」にすぎません。実際には、あなたがそれまでに積み重ねてきたことが9割であり、当日の出来事はその仕上げの1割にすぎないのです。
だから、うまくいかなくてもいい
こう考えてみてください。「うまくいかなくても、もう9割の価値は自分の中にある」。
そう思えたら、必要以上に緊張したり、不安になったりせずに、自然体で物事に向き合えるのではないでしょうか。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。