フィリピンに配備された新たな米国のミサイルシステムは中国の重要な軍事・商業拠点を射程圏内に置く。これはドナルド・トランプ大統領にとって、米国はアジアの同盟諸国に対する中国の攻撃を抑止するというコミットメントの試金石となる。米陸軍は昨年、1200マイル(約1930キロメートル)先の標的まで届くミサイルを発射できる「タイフォン」ミサイルシステムをフィリピン北部のルソン島の基地に移動させた。米軍がこれほど長射程の地上発射型システムを国外に配備するのは冷戦以降初のことだった。米軍は太平洋地域における中国の中・長距離ミサイルの大規模な増強に対抗しようとしており、軍事専門家は米軍がタイフォンを広範な戦略的再配置の一環と位置付けていると指摘する。