選定基準(2):下がりにくさ(100点満点)​​
厳しい時にどれだけ下落を抑えられているかを評価

5年間のうちで最も下がった時の下落率(1年)が小さい投信を評価「One割安日本株ファンド(年1回決算型)」は、日本株総合の部門内で最大下落率が他の多くの投資信託より小さい。下がりにくさの評価は85点を獲得。
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 個人投資家にとっては、「上がる」ことに加えて、「下がらない」ことも重要だ。

 投資で相場の上下動は避けられない。時には“○○ショック”などの急落局面もある。投資信託も、一時的な下落の覚悟はしなければならない。とはいっても、持っている投資信託の値段が大幅に下がったら、不安を感じて当然。長期保有のつもりで買った投資信託も、手放したくなってしまうかもしれない。

 そこで、ザイのNISA投信グランプリでは、選定基準(2)で「下がりにくさ」を評価ポイントにしている

 具体的には、2020〜2024年の5年間のうち、どこかで1年間保有した場合の最大下落率を抽出(月次ベース)。その最大下落率が小さい投資信託ほど高く評価する。各部門で、最大下落率が最も小さい投資信託が100点、最も大きかった投資信託が0点だ。

選定基準(3):成績の安定度(100点満点)​​
好成績を安定維持する投資信託なら長期保有でも安心

5年の各年の成績が上位をキープし続けている投信を評価5年間の各年で、部門内での成績の位置を点数化。25点以下が2回以上の投資信託は表彰候補から除外する。日本株総合で最優秀賞の「One割安日本株ファンド(年1回決算型)」は25点以下の年はなく、21年以降は高い位置をキープ。
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 3つめの選定基準は、「ずっと成績が優等生」かどうか。長期で見て上昇率が高い投資信託でも、その間のアップダウンがあまりにも激しいと、落ち着いて持っていることができない。投資家としては、好成績をずっと維持する“優等生”であってほしい。

 具体的には、まず2020年、2021年、2022年、2023年、2024年の1年ごとに、基準価額の上昇率を算出する。その成績の各部門内での順位を出し、0〜100点で点数化。

 つまり50点以上なら部門内で半分より上の成績順位、25点以下なら下位4分の1ということだ。成績トップは100点、最下位は0点となる。これによって、各年の成績にばらつきがあるのか、好成績を安定的に維持しているのかが一目でわかる。

 5年のうち25点以下が2回以上の投資信託は“ずっと成績優等生”とはいえないため表彰候補から除外した。

 各年の成績を評価した後、5年分の点数を合計。部門内でさらに順位付けし、100点満点で再度点数化したものが選定基準(3)「成績の安定度」となる。