米フォード・モーターは、中国への高級ピックアップトラック、スポーツ用多目的車(SUV)、スポーツカーの出荷を停止した。ここ数週間で大幅に引き上げられた関税の回避に動いた。トランプ政権による貿易摩擦激化の影響を示す自動車業界の最新例だ。事情に詳しい複数の関係者によると、フォードは今週、ミシガン州の工場で生産するピックアップトラック「F-150ラプター」、スポーツカー「マスタング」、SUV「ブロンコ」と、ケンタッキー州工場で生産するSUV「リンカーン・ナビゲーター」の出荷を停止した。関係者の話では、米政府の追加関税に対する中国の報復措置により、これら車両の関税率は最大150%に引き上げられた。中国でのF-150ラプターの販売価格はほぼ10万ドル(約1420万円)だ。