金融機関や自治体からの書類、郵便物、クーポン、子どもが持ち帰るプリント類……。忙しく暮らしていると、気が付けば「紙」が、たまっていませんか?「紙」はとりあえず取っておくと、「肝心な時に出てこない」「いつの間にか期限が切れていた」「大事な書類を失くして、お金や信頼を失くす」などの悲劇が起こります。実は、人生により大きな影響を与えるのは「モノ」よりも「紙」の片づけなのです。「紙」に特化した片づけ方法を紹介し話題を呼んでいる、片づけアドバイザー・石阪京子先生の著書「人生が変わる 紙片づけ!」から、「紙片づけ」の極意を抜粋して、ご紹介します。

【驚きの共通点】お金の管理とクローゼット整理、成功のカギは“枠”だったPhoto: Adobe Stock

「枠」を意識することがすべてに通じる

私の片づけメソッドでは、「」を意識することを大事にしています。個人の洋服は、個室のクローゼットという枠に入る分だけにする。食器は、食器棚という枠に収まる分だけにする、という具合です。

このように、「そのモノが入る場所の容量=枠」を意識していれば、容量オーバーでモノがあふれることはありません。枠を意識せずに、あれもこれもとなるから、入りきらずに行き場がなくなり、部屋が散らかっていくのです。

これは、お金の使い方にも通じています。

「ここに収まる分だけ」という「枠」は、お金で言うところの「予算」です。お金の管理ができない人は、予算という枠を意識していない事が多いです。

その人の収入や固定費などによって、使える金額は大体決まっています。けれども、それを意識せずにあれもこれもと予算を考えず欲しいモノを買ってしまえば、お金が足りなくなります。

収支を把握できていなければ、月々どれくらいのお金を使えるかが見えません。使いすぎにも気づけません。

これもやはり、お金の流れを見える化できていないことが原因です。正しく足し引きできないせいで、枠の実態を把握できないのです。

枠内に収める意識ができるとやりくり上手に

でも、モノや紙の片づけをしていくと、「枠」の意識が芽生えます。

「新しいモノが欲しいけど、クローゼットに入らないから買うのはやめておこう」「なんでもデータ化していくと、クラウドの容量がいっぱいになるから、アップするのは本当に大事な情報だけにしよう」など、枠内に「収める」意識が高まります。

これが、予算を管理する力を育みます。予算の枠を見極め、収まるように行動する。

その結果、お金のやりくりも上手になっていくのです。

*本記事は、石阪京子著「人生が変わる 紙片づけ!」の中から、抜粋・編集したものです。