
あっという間に迎えた受験当日
新たに「こわい女性」が登場
食生活も万全で、あっという間に受験の日。ゆったり流れていた日常が一気に進んだ。
季節は冬。
シーソーのある広場で嵩は受験に必要なのか、戸籍謄本を見ている。戸籍には登美子も千尋も✕がついている。父も亡くなっているし、この家の戸籍には嵩ひとりしかいないのだ。
小雪がちらちら舞って、嵩のさみしさが伝わってくる。嵩ひとりのときだけ詩的な演出が施されている。
そこへのぶが通りかかる。「お互いにがんばろうね」とだけ言って別れるふたり。
そして試験当日。登美子と千代子が神棚に祈っていると、嵩はいつの間にか出発していた。
のぶも出掛ける。
「気合だ気合だ」と連呼する釜次(吉田鋼太郎)、「いつもより粘り強い生地にしあげた」と合格の焼印付きのあんぱんを差し出すヤム。
粘り強い生地のあんぱん、食べてみたい。
と、そこへ登美子と千代子が走ってくる。受験票を忘れていったというのだ。
「あいつはここまでの男だってことだな」というヤムだが、のぶはそれを受け取って猛ダッシュ。嵩にアンパンといっしょに届けて、自分もぎりぎり間に合った。粘り勝ち。いや、本番はこれからだ。
のぶの受験校にいた、ちょっと目つきのこわい女性――タイトルバックによると黒井雪子(瀧内公美)はどんな人なのだろう。
登美子と千代子がこわくなくなったら、また新しいこわい女性が出てきた。ということはきっと合格してこの学校での日々がはじまるに違いない。明日は、合格発表だろう。