ドナルド・トランプ米大統領は貿易戦争に勝つことが容易だと考えている。その理由は単純なものだ。諸外国の米国に対する依存度は米国の対外依存度よりも高く、従って、他の国々は市場アクセスを維持するため、米国にほとんど何でも与えるだろうというものだ。カナダの有権者は、投票を終えたばかりの総選挙でこの考え方に異議を申し立てた。カナダ国民は28日、3月に首相に就任したばかりのマーク・カーニー氏率いる与党・自由党に引き続き政権を委ねた。カーニー氏はトランプ大統領に屈するどころか、あらゆる面でさらに米国から独立した道を切り開くと誓っている。それは潜在的にコストの大きい困難な道だが、カナダ国民は主権を維持する代償としてその選択を喜んで受け入れる意向のようだ。