小さな会社や個人商店が今すぐ売上をあげようと思った時、どの販促ツールから作ればいいのか?『「A4」1枚チラシで今すぐ売上をあげるすごい方法 「マンダラ広告作成法」で売れるコピー・広告が1時間でつくれる!』(ダイヤモンド社刊)では、販促コンサルタントの岡本達彦氏が、今すぐ売上をあげるために必要な「A4」1枚チラシを誰でもつくれる「マンダラ広告作成法」という新しい販促手法を紹介。小さな会社が、今すぐ売上をあげられるすごい方法がわかると好評です。前回の連載に続いて、さらに全10回にわたり書き下ろしの記事を公開します。

発信しても全然反応がない理由
販促コンサルタントの岡本達彦です。
「とりあえずInstagram始めました」
「今どきはSNSが集客に効くと聞いて」
「フォロワーが増えれば売上も上がるはず!」
そんな声をよく耳にします。でも実際には、こう続くケースがほとんどです。
「全然反応がないんです」
「毎日投稿しているのに、ぜんぜん来店に繋がらなくて」
その原因は明確です。届けたい相手の頭の中に入れていないまま、発信しているからです。
SNSは「最初の一歩」ではなく「最後の補強」
今、多くの企業や店舗が陥っているのは、「SNSをやれば売れる」という幻想です。SNSやWebは、確かに強力なツールです。
でもそれは、「基盤が整っている場合」に限っての話。
・誰に伝えるのか?
・どんな悩みに応えるのか?
・どう伝えれば相手の心に届くのか?
この販促の土台がない状態でSNSだけ始めても、単なる情報の垂れ流しで終わってしまいます。
SNSが機能しない「3つの典型的な失敗パターン」
① ターゲットが曖昧
→ 誰に向けて投稿しているのかが不明確。「みんなに向けた情報」は誰の心にも刺さりません。
② 自分目線の発信になっている
→ 「今週のランチ情報です」「お得なキャンペーン中です」。伝えたいことばかりで、読み手が知りたいことが抜けている。
③ お客様の行動導線が設計されていない
→ SNSを見た人が「次に何をすればいいか」が書かれておらず、結局スルーされる。
広告は「メディア選び」より
「相手の頭の中」に届くかが勝負
販促において最も大事なのは、お客様の頭の中に、あなたの存在を届けることです。
つまり、「今、困っている人が、解決したいと思った瞬間に、あなたのことを思い出せるか?」が重要なのです。
SNSよりも先にやるべきは、その土台づくりです。
成果が出る販促は、
メディアではなく構造が違う
成果が出る企業は、SNS投稿の前にこんな準備をしています。
・理想のお客様像を明確にし
・その人が抱えている悩みや不安を掘り下げ
・どういう言葉で届ければ行動したくなるかを設計している
この構造ができていれば、SNSは効果的に機能します。
でも、この構造がないままSNSだけ動かしても、空回りするだけです。
「とりあえず投稿」より
「一枚のチラシ」で伝えたいことを整理せよ
SNSで結果が出ない企業にこそおすすめなのが、まずA41枚のチラシを作ってみることです。なぜなら「A4」1枚チラシは、
・誰に届けるのか
・何を伝えるのか
・どう行動してほしいのか
という販促の基本設計を短時間で鍛えられるからです。
この設計ができていれば、SNSにもそのまま応用できます。
SNSは発信ツールであって、販促戦略ではない
「SNSやってます」は、もはや当たり前。そこで差がつくのは、中身と設計です。
・どんな人の心に刺さるのか?
・どういう言葉で届けるのか?
・見た人がどう動きたくなるのか?
この思考を持たずにSNSを続けても、時間と労力をかけて誰にも届かない発信を続けるだけです。
「まず届けるべきは、ネットの中じゃなくお客様の頭の中」
SNSやWeb広告は、単なる手段です。本当にやるべきは、お客様の感情に届く言葉を見つけること。そのために、発信する前に考える。考える前に構造を整える。
SNSが売上に繋がらないのは、「発信が足りない」のではなく、設計がされていないからなのです。
株式会社アカウント・プラニング代表取締役
販促コンサルタント
広告制作会社時代に100億円を超える販促展開を見て培った成功体験をベースに、難しいマーケティングや心理学を勉強しなくてもアンケートから売れる広告を作る広告作成手法を日本で初めて体系化する。業界を問わず、お金をかけないで簡単にでき、即効性もあることから、全国の公的機関、経済団体、フランチャイズ本部からセミナー依頼が急増し、社内に仕組みとして取り入れたいという会社からのコンサルティング依頼は後を絶たない。著書にアマゾン上陸15年「売れたビジネス書50冊」にランクインし、販促書籍のベストセラーとなった『「A4」1枚アンケートで利益を5倍にする方法 チラシ・DM・ホームページがスゴ腕営業マンに変わる! 』(ダイヤモンド社)などがある。