中年は厳しい時期だ。それはシリコンバレーの王者にも訪れる。ある時には、若き「破壊者」として既存ビジネスを一変させる。だが次の瞬間には「破壊」が訪れるのを目の当たりにし、――イーロン・マスク氏の言葉を借りれば――ガラスを食べながら、深い淵を見つめるような気持ちになる。超大型ハイテク企業「マグニフィセント・セブン」の(全てではないにせよ)多くがそうした状態にあり、奇妙なことに一斉に、人工知能(AI)が自らの王国にもたらす脅威を見極めようとしている。それがあらわになったのはここ数週間だ。米アップルの経営幹部が、自社ブラウザー「サファリ」を通じた端末上のグーグル検索のトラフィックが20年ぶりに減少したと明かした。これを受け、7日にアルファベット傘下グーグルの株価は7%超下落した(グーグルは後に全体的な検索は引き続き伸びており、アップル端末でも同様だと明言した)。