この結果は、信頼関係と置き換えるとより分かりやすいでしょう。中国、韓国、インドよりも信頼できないと見なされている。アメリカとべったりの日本は、今やアメリカに反旗を翻したサウジアラビアにとって、信頼の置けない友人に映ってしまうわけです。
バイデン氏はOPECプラスに石油の増産を持ち掛けました。日本も原油価格高騰を受け、主要産油国に増産を働き掛けたのですが、サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相は「聞いていない」と一蹴したというニュースがありました。
萩生田経済産業相(当時)は「先週末にレター(書簡)を送った」と反論しましたが、返す刀でアブドルアジズ氏は、「日本の新しい大臣が就任したときにお祝いの電話を掛けたが(つながらず)、折り返しの電話もない」と暴露した。このとき、現地では「日本は返信ができない法律でもあるのか?」と揶揄されていたといいます。
このように、日本はサウジアラビアから足蹴にされているわけです。一方で、中国は「ようこそ」と熱烈に歓迎されている。日本は、外交面において中国のはるか後方にいると自覚したほうがいいでしょう。
そして、かつては圧倒的に人気の高かった日本のメーカー商品は、今や韓国にお株を奪われているのが現状です。
トヨタ人気こそ健在ですが、日本の製品は軒並み力をなくしています。日本製の製品はクオリティこそ高いのですが、価格が高い。そのため、現在サウジアラビアやUAEでは、同じくらいのクオリティを誇り、それでいて値段も手ごろな韓国製品に市場を占拠されてしまっています。
韓国は官民の連携がとても上手で、K‐POPを筆頭にモノやトレンドを世界に展開する重要性を理解しています。世界的に大ヒットしたNetflixの『イカゲーム』は、中東でも大人気になっているそうです。
2021~2022年に開催されたドバイ万博の韓国パビリオンでは『イカゲーム』のコンテンツを急遽追加するなど、率先して自国の強みを発信する姿勢がある。柔軟力、決断力、指導力において、日本は韓国の何歩も後れを取っていると認めざるを得ません。