「片づけられない」はなぜよくないか?「片づけられない」はなぜよくないか?見た目が悪いとか、落ち着けないとか、いろいろ理由はあるが、怖いのは…(写真はイメージです) Photo:PIXTA

スマホを手にすると、つい見続けてしまう。やらなきゃいけないことがあるのに、先延ばしにしてしまう。いつも同じような行動パターンを繰り返してしまう。気づいたら、本来の目的と違うことをやっている。締め切りにいつも遅れてしまう……。誰しも覚えがあるこうした行動は、すべては「脳」に原因があると作業療法士の菅原さんはいいます。菅原洋平さん著『「脳のやる気」を引き出す習慣』(青春出版社)から、5月病も怖くない、自分の脳がひとりでにやる気になる方法をご紹介します。

「片づけられない」が怖いのは、やる気が奪われてしまうこと

 スーツを脱いだら脱ぎっぱなし、郵便物はダイニングテーブルの上へ放置されたまま……あなたの部屋はいまどんな状態でしょうか?

「片づけられない」はなぜよくないか? 見た目が悪いとか、落ち着けないとか、いろいろ理由はありますが、怖いのは「やる気が奪われてしまう」ことです。

 脳には容量制限があり、やることが増えて制限を超えると、行動はストップしてやる気がなくなります。片付けられないと、脳の容量制限を無駄に使われてしまいます。

 郵便物を開封する場面を例に解説しましょう。ハサミを使って開封する作業は、「文具の引き出しからハサミを出し、封筒を切って、ハサミを引き出しに戻す」という一連の流れがあります。脳は、この一連の流れを1つの行動のかたまりとして保存します。こうすることで、作業中に使用する脳の容量を節約しているのです。