新NISAやiDeCoで初めて投資信託を買った人が増えている。投資信託は資産づくりの強い味方ではあるものの、仕組みやルールをわかっていないと損をしてしまうことも。せっかくの非課税制度なのだから、それ以外で損してしまったらもったいない。新NISAブームに乗って、とりあえず始めてみた人も、そろそろ投資信託の正しい知識を身につけて、万全の態勢で臨もう。今回は『一番売れてる月刊マネー誌ザイが作った投資信託のワナ50&真実50改訂第2版』から、つみたて投資枠で買いたい成績優秀な投資信託を紹介する。

えっ、5年で資産が2.3倍に!?新NISAでオルカン一択の人が見落としている手数料より大事なことイラスト/橋本聡

つみたて投資枠で買える
好成績のアクティブ投資信託を見逃すな!

 つみたて投資枠で買うはじめの1本には株式型のインデックス投資信託がおすすめだ。というのも、値動きがわかりやすく、1本で幅広い銘柄に分散できるからだ。加えて信託報酬が低いのも魅力だ。

 一方で、指数を上回ることを目指すアクティブ投資信託は絶対に避けるべきかというと、そうではない。たしかに、アクティブ型は独自の運用手法があるため、インデックス型と比べると信託報酬が高め。

 しかし、つみたて投資枠のアクティブ型にも、インデックス型を上回る好成績の投信があるのだ。

 そもそも、つみたて投資枠は金融庁が承認している投信のみが投資対象だ。2025年3月11日時点で金融庁が定めている投資信託は、指定指数のインデックス型254本に対して、指定指数以外のインデックス型とアクティブ型は57本(このほかETFが8本ある)。インデックス型と比べると、アクティブ型の本数が圧倒的に少ない。

日本株型投資信託の中には5年間の成績で
指数を大きく上回る投信があり注目!

 では、日本株型と全世界株型、米国株型の主なつみたて投資枠のアクティブ型12本の成績をチェックしてみよう。

つみたて投資枠で買える主なアクティブ投資信託※成績の赤字はインデックス型を上回っていることを示す

 特に日本株型は運用方針などで成績に差が出ており、「日経平均高配当利回り株ファンド」「大和住銀DC国内株式ファンド」は5年間の成績でTOPIXを大きく上回っている。一方で、「ひふみプラス」は、どの期間をとってもTOPIXを大きく下回る成績だ。

 全世界株型と米国株型は指数自体が好調だったが、さらに指数を上回る成績を上げている投資信託が複数ある。

 特に「未来の世界」と「フィデリティ・米国優良株・ファンド」は、どの期間をとっても指数を上回る成績を出しており、健闘している。ただし、過去5年のインデックス型との成績の差は日本株型ほどではないところは留意しておきたい。

アクティブ型投資信託は運用担当者の腕次第
定期的に成績や運用内容のチェックが必要

 好成績を維持している投資信託なら保有を検討してみよう。

 特に、すでにNISA以外の口座でインデックス投資信託を保有している人や、しっかりと資産を築いている人などは、好成績のアクティブ型を選択肢に入れるのもいいだろう。

 ただ、アクティブ型は運用担当者の腕次第なので、購入後は定期的な成績のチェックが必要だ。

※本稿は、ダイヤモンド・ザイ編集部編『一番売れてる月刊マネー誌ザイが作った 投資信託のワナ50&真実50改訂第2版』(ダイヤモンド社)から再構成したものです。