戸建ての間取り、「1階リビング」と「2階リビング」で居住性も耐震性も高いのはどっち?写真はイメージです Photo:PIXTA

リビングは1階に設計するものだと思われがちだが、実は2階をリビングにすることで得られるメリットがたくさんあるのだ。限られた条件でも理想のマイホームを実現する秘訣を、住宅系YouTuberが解説する。※本稿は、平松明展『住んでよかった家 理想の暮らしがずっと続く15の空間』(KADOKAWA)の一部を抜粋・編集したものです。

総二階の狭小住宅でも
広い空間を確保できる

 正方形に近く、広い土地があれば、さまざまな設計を考えられます。とはいえ、最終的に決定する設計は1つです。縦に長い形状、狭い土地だったとしても目的を叶える設計ができれば同じだと思いませんか?

 延べ床面積を広くするために3階建てを考える人もいるでしょう。もちろん有効な選択肢の1つですが、確かな構造計算のもと耐震性を高める必要があります。また初期費用がかさむところがネックになるかもしれません。総二階の構造でも空間を確保できる設計があります。

 まず「土地が狭いと限られた空間になる」という先入観を取りはらいましょう。回遊性のある間取りにして廊下分の面積が不要になる、デッドスペースを収納に使う、1つの部屋に2つの役割を持たせるなど、対処法はたくさんあります。その際、空間の演出だけでなく、利便性や日射を考慮することも大切です。いつ、どこで、誰がどのように生活するのか、ライフプランをしっかり持っておけば、最適な設計になります。