敷地を有効活用した
バルコニーと駐車場

 家の中での生活イメージと同じように、車の出入りについてもイメージしてください。狭いスペースや縦列駐車しかできないような状況はストレスを感じてしまいますよね。土地の広さがないとスペースを最小限にしようとしてしまい、暮らし始めて後悔する声をよく聞きます。場合によっては車の大きさも制限されてしまいますよね。家を設計する場合、駐車場から考えることもあるくらい、重要なポイントです。

 また、雨の日も考えなければなりません。カーポートをつけて対策することもできますが、費用が加算することや、強風によって修繕・メンテナンスが発生する可能性があること、また日差しを遮断してしまうことというデメリットもあります。建物の中に駐車場を設けると、これらの問題はなくなりますよね。駐車場から玄関にアクセスできれば、利便性も高くなります。

 バルコニーについてもメリットとデメリットを見比べて最善の設計をするべきです。風雨にさらされるような設計の場合、損傷や劣化によって修繕・メンテナンス費がかかります。WB工法の場合は通気性、換気性が高いため室内干しができ、バルコニーが不要という考え方もあります。ただ、事例のようにバルコニーを庭として機能させる場合もあるでしょう。その際、建物の内部に入ったインナーバルコニーにすれば、雨の日でも活用できます。

 利便性と性能に加え、デザイン面もこだわりたいですね。事例の家は駐車場とバルコニーが屋内に入った設計で、アクセントのある外観になっています。窓の形や位置によって外観の印象が変わるのと同じです。土地に条件がついていても、庭・駐車場つきで、利便性と性能が高く、デザインにも優れた家をつくることができます。

 デザインが気に入った家なら、家族の幸福度もぐっと増し、ずっと続くと思いませんか。