★子育てとは、子どもに同じことを何百万回も言う生活! 誰がやってもそうなるので、どうせ言うなら楽しく言おう★
【総フォロワー数31万人】長年の教師生活で多くの親と接したなかから生まれた、熱い思いの詰まった言葉を365個掲載した書籍『子育て365日 親の不安がスーッと消える言葉集』が、あらゆる年代の親に刺さると話題。親力アドバイザーとして名高い教育評論家の親野智可等氏がいま子育て中の人に伝えたいことがあります。

朝になってもなかなか自分で起きてこない子っていますよね。そういうとき、つい「何時まで寝てるの! だらしがない。自分で起きなきゃダメでしょ」などと否定的に叱ってしまいがちだと思います。
それで、”売り言葉に買い言葉”で朝からお互いイヤな気分ということに…。それよりも、どうせ起こすなら明るく楽しく起こしてあげたほうがいいと思います。例えば次のように起こしてあげましょう。
●「さあ、朝だよ。大好きな目玉焼きが待ってるよ」と好物で釣る
●「今日は○○があるよ」「今日も○○で楽しもう」など楽しみなことを持ち出す
●「30秒で起きないとくすぐるぞ~」と楽しく迫る
●「10秒で起きたら天才、20秒で凡才、30秒でチンゲンサイ。チンゲンサイなら食べちゃうぞ。用意ドン、1、2、3…」とユーモアで迫る
●教科書にある「大きなカブ」の一節をまねして、子どもの足を持って「それでもカブは抜けません。うんとこしょ、どっこいしょ」と言って引っ張る
●「今日のミッションは『お布団から脱出せよ!』時間内にできるかな? カウントダウン。3、2、1…おはよう~」とゲーム化する
●子どもが好きなぬいぐるみやキャラクターを使って「ミッキーが『早く遊ぼうよ』って言ってるよ」と起こす。子どもが好きなキャラクターの声をまねして起こすのも効果的
子どもも十人十色で、朝に自分でぱっと起きられる子もいれば、そうでない子もいます。行動遺伝学の研究でわかったのは、それは親のしつけの問題ではなく生まれつきの資質によるものだということです。
遺伝的に朝が得意な人とそうでない人がいるわけで、後者は起きるのにも時間がかかるのです。自分で起きられない子が特に怠けているとか、努力が足りないなどということではありません。
ですから、自分で起きられない子に否定的な言葉で叱っても弊害しかありません。
もちろん、少しでも起きやすいような工夫をしてあげることは大切です。例えば、目覚まし時計は枕元から2メートルくらい離して置く、寝たまま顔を拭けるように枕元におしぼりを置いて寝る、カーテンを開けて朝陽が当たるようにするなどです。
でも、それでもなかなか起きられないので、そういうときは明るく楽しく起こしてあげてください。いい気分で一日のスタートを切ることで、集中力も高まりその日の勉強や運動のパフォーマンスも上がります。
◆本原稿は、『子育て365日 親の不安がスーッと消える言葉集』の著者・親野智可等が子どもに関わるすべての人に伝えたい書きおろしメッセージです。