講演する日本銀行の植田和男総裁(手前)=6月3日、東京都千代田区 Photo:JIJI
今月15、16日に金融政策決定会合
政策金利は31年ぶり「1%」に!?
日本銀行は、今月15、16日に開く金融政策決定会合で、政策金利を1995年9月以来ほぼ31年ぶりとなる1.0%へ引き上げる見通しだ。
植田和男総裁は、決定会合の直前に行われたことで注目された6月3日の講演で、中東情勢の緊張による原油価格急騰やその後の高止まりの影響が続くという想定の下、従来、利上げ判断のめどとして示していた景気の下振れリスクと物価の上振れリスクについて、物価上昇率が大きく上振れていくリスクが顕在化し経済に悪影響を及ぼすことをより警戒する考えを示した。
6月会合でその影響や対応を軸に議論することになるはずだ。
5月連休時の政府の大規模な円買い介入にもかかわらず、為替相場は1ドル160円まで再び円安が進んでいることや、ベッセント米財務長官が為替安定で日銀の6月利上げを後押しするかのような発言をしており、「緩和維持」を求める高市首相とも、物価上昇の抑制ということで、利上げをしても大きなあつれきにはならないとの感触を得たと考えられる。
また6月決定会合で中間評価が予定されている長期国債の買い入れ減額計画については、27年3月までの現行の計画は修正せずに続ける一方で、27年4月以降は、買い入れ減額ペースを毎四半期1000億円に低下させるということになりそうだ。
6月利上げとなれば、昨年12月以来の政策金利引き上げとなるが、一方で、消費者物価指数(除く生鮮品)の上昇率は、2月から直近公表の4月まで1%台に低下している。
日銀は金融政策運営の判断基準を「基調的な物価上昇率」に変えてきているとはいえ、消費者物価上昇率が1%台での追加利上げは、「2%物価目標」の位置付けについても、事実上の修正を探る意味合いがありそうだ。







