就職では全国的な知名度が課題

 こと就職となると、全体的にかなりの不利は否めない。関西の企業は大学名相応の評価をしてくれるが、いわゆる産近甲龍あたりだと東京の企業相手の就活では苦労を強いられがちだ。

 ただ、同志社だけはやや別格で、全国クラスで通用する知名度を持っている。関西圏、特に京都に本社がある企業においては、同志社のネームバリューはかなり高い。国際色豊かなスクールカラーも好評。

 特に強いのが電機系のメーカー、次いで文系の学生は総合商社を夢見て、メーカーや金融に落ちつく感じ。「京都銀行の3人に1人は同志社卒だという噂がある」との声も。

 ほかの大学も、各大学就活のサポートは手厚い。

 たとえば、関西学院大のキャリアセンターの支援体制は関西屈指だ。「日本一、就職活動をする学生のサポートを本気で考える大学」であることを自負し、年間学生対応件数約2.7万件、卒業後の進路把握率も就職率や就職先への満足度もほぼ100%。

「親身になって相談を受けてくれる」と学生の評判も良い。模擬面接など、多彩なプログラムの「就職ガイダンス」が年4回行われる。

 近年、存在感を取り戻しつつある立命館も就職活動に対する大学側の熱意は、全国的に有名。1回生から、進路就職サポートを実施。

 OBによる講演会、就職ガイダンス、業界別就職支援プログラム、UIJターン就職支援など、あの手この手で面倒を見てくれる。

 学生たちが頻繁に相談しているのは、就職先が内定した4回生と大学院生から構成されるJA(ジュニアアドバイザー)。就職活動での不安や悩みに、有志の内定者が親身になって応えてくれる。

 公務員や教員にも多くの合格者を輩出しており、公認会計士試験合格者は例年10位以内をキープしている。「試験対策やOB・OGとのつながりもあり安心だった」(経済学部生)との声も。

 産近甲龍では近畿大学が抜けている。就活支援のキャリアセンターは、学生の入学時からプログラムを作成し個別対応。「公務員試験対策講座」などの職種や資格別の「課外講座」体制も一通りあり、インターンの案内も積極的。

 さらに全国に約57万人OB・OGを輩出しており、そのネットワークは頼りになる。関西で一般に知られているような企業のほとんどに先輩がいると言えるほど。学内では年間約1400社の企業研究会や合同企業セミナーが行われ、多くの企業と出合う機会もある。