目標を立てても、いつの間にかやめてしまう。そんな自分を「意志が弱いせいだ」と責めていませんか?
話題の書籍『奇跡が起きる 毎朝1分日記』の著者・三宅裕之氏は、「目標を立てても続かない人の多くは、『やらなきゃ』と思った瞬間に、脳が拒否反応を示してしまう」と語ります。本記事では、脳の性質に逆らわず、自然と行動が続く「納得目標」の立て方を紹介します。

脳は「強制」されるとサボりたくなる
人間の脳には、「快を求め、不快を避ける」という性質があります。
そのため、「~しなくてはいけない」「~すべき」といった強制的な表現を使った瞬間、脳はそれを“ストレス”と感じ、やる気を失ってしまいます。
実際、頑張ろうと決めた途端にモチベーションが下がったり、先延ばししてしまうのは、まさに脳がブレーキをかけている証拠です。
否定形はNG。「寝坊しない」は逆効果
さらに注意したいのが「否定形」の使い方です。
潜在意識は否定形を認識できません。「寝坊しない」と思ったとたん、脳内には“寝坊している自分”の映像が浮かび、それが無意識にインプットされてしまいます。
ですから、「寝坊しない」ではなく「早起きする」、「無駄遣いしない」ではなく「お金を大切に使う」といったように、肯定的な言葉で目標を表現することが大切です。
続けられる人は「納得目標」を使っている
「やらなきゃ」ではなく、「やってみたい」「できたらいいな」といった、軽やかで自発的な言葉に変えるだけで、脳は行動に前向きになります。
こうした「納得目標」は、実は「強制目標」の3倍のエネルギーを生み出すとも言われています。
ただの決意表明よりも、「そうしたい理由」に自分自身が納得しているかどうか。それが、行動を持続させる最大のポイントになります。
強制目標を納得目標に変える方法
では、「やらなきゃ」と思ってしまう強制目標を、どうすれば納得目標に変えられるのでしょうか。
その鍵は、「行動の目的を自分に問い直すこと」です。
たとえば、「会社に行かなきゃ」と思うと重く感じますが、その目的を深掘りしてみてください。
・お金を稼ぎたい
・社会で活躍したい
・信頼される人になりたい
・家族を支えたい
このように、「本当は何のためにやっているのか?」を明確にすると、同じ行動でも心のエネルギーがまったく違ってきます。
「通勤する」こと自体に価値を感じられなくても、「子どもに好きな習い事を続けさせたいから」という目的が見えてくれば、自然と前向きに体が動き始めるのです。
目標が続かないのは、あなたの意志が弱いからではありません。脳の性質を理解し、少しだけ言葉を変えてみること。そこから、「自然に続く自分」をつくっていけるのです。