私立大学にもメリットはある
――国公立大学のほうが圧倒的にいい気がしてきました。私立大学進学にはあまりメリットはないのでしょうか。
びーやま:そんなことはありません。
国公立大学が全体的な学力バランスがいいのはわかりますが、全部の大学がハイレベルかと言われるとそんなことも当然ありません。科目数が多いことは考慮しなければいけませんが偏差値が30~40台の大学もありますからね。加えて、私立と同じで3科目で受けられる大学もあります。
なんでもかんでも国公立が上ということはありません。
こういったことに加えて、私立大学でも有名大学となれば、OB・OGが強かったりするため就職などに強かったり、情報が集まりやすいという利点はあると思います。早慶などはその代表例だと思います。
また、理系だったりすると私立は設備にお金をかけやすかったりもしますから最新設備で研究などに打ち込めるというメリットもあります。
加えて、先ほど「私立大学は科目数が少ないため国公立大学に比べると基礎学力が低い」と言いましたが、これも見方を変えると悪いことではなくて、苦手がある人にも大学の門が開かれているということです。
都心の名門私立となれば科目数は少なくとも超難関なのは事実で、東大や京大などのトップ国公立大志望でない限り早慶などの併願は普通に落ちます。そのことも考えると一概に私立はレベルが低いとも言えません。
――なるほど。しっかりと私立大学のメリットはあるということですね。経済面はどうでしょうか。
びーやま:それは国公立大学のほうが学費は安く済みます。ただ、私立でも豊田工業大学のように国公立大学並みに学費が安くて教育レベルの高い大学はあるので、そこはちゃんとリサーチしたほうがいいでしょう。
こういった話をすると、「経済的に国公立しか無理!」という人が出てくるのですが、そういった人はすでに結論が出ているわけですから、国公立大学に行けばいいと思います。僕だって誰でも私立大学に行けとは思いません。
「不平等だ!」ということであっても理解はできますが、それはこういった議論とはまた別というか、もっと広い話になりますからね。
これは、あくまで国公立と私立両方に行ける可能性がある人を前提とした向けの話です。
加えて、大学は別に必ず18歳でいかなければいけない場所でもありませんから、就職して自分で学費を稼いでから社会人入試などで大学に入るということも可能です。海外ではよくあるパターンですし、日本でもそういった人は少なくありません。
大学は誰にでも開かれている教育機関であることを忘れてはいけません。