若かりし秋篠宮ご夫妻Photo:noboru hashimoto/gettyimages

妻が紀子さまの実父である故・川嶋辰彦名誉教授の手伝いをしていた縁から、秋篠宮ご夫妻とは30年来の関係にあるという著者。そんな彼が秋篠宮さまのさまざまなお言葉から感じ取った「理想の家庭像」とは。※本稿は、江森敬治『悠仁さま』(講談社)の一部を抜粋・編集したものです。

秋篠宮さまと著者の出会いは
紀子さまがきっかけだった

 私は、毎年のように秋篠宮ご一家の誕生日に宮邸での記帳を続けている。あるご縁がきっかけで、個人的なお付き合いを続けてきたからだ。

 私の妻は大学を卒業後、学習院大学経済学部で副手をしており、教授たちの資料整理などの手伝いをしていた。とくに、紀子さまの父であった川嶋辰彦名誉教授(故人)の手伝いをよくしていたようで、自然と、当時まだ高校生だった紀子さまと顔見知りとなった。そんな関係で、私たち夫婦は、紀子さまを通じて秋篠宮さまと知り合うようになったのだ。

 私たち夫婦が初めて、秋篠宮さまに会ったのは、1991年2月初旬、京都でのことだった。前年の1990年6月29日、秋篠宮さまは、国民の熱烈な祝福の中で紀子さまと結婚した。このとき、秋篠宮さまは24歳、紀子さまは23歳で、とても初々しいロイヤルカップルが誕生した。

 秋篠宮さまと最初に会った当時、私は京都市の中心部にある新聞社の京都支局に勤務していた。冬の古都は寒かった。新婚の秋篠宮ご夫妻が、京都にやって来るというので、私と妻は、宿泊先の老舗旅館を訪ねた。

 当時、私が記したメモをひもといてみたい。それによると、2人は友人たちとのプライベートな旅行を楽しむために、京都を訪れていた。