中国江蘇省淮安市で開催された就職フェアで、集まる中国の求職者 Photo:NurPhoto/gettyimages
「5%成長」も突出する若年層の高失業率
16歳~24歳が16.3%、25歳~29歳は7.4%
中国経済は、中国国家統計局の発表によると、2025年の実質GDP成長率は前年比5.0%と、政府が掲げる「5%前後」の成長目標をかろうじて達成した状況だ。
家電や自動車、通信機器の買い替えに対する補助金政策が奏功したことや、悪影響が懸念された「トランプ関税2.0」も、米国輸出の大幅減少をASEAN向けの好調などが補い、輸出全体では増加したことなどが寄与した。
だが、デフレは、23年4~6月期から12四半期連続で続いており、内需の基盤はぜい弱だ。とりわけ懸念されるのは、若年層の失業が構造問題化していることだ。
直近、26年4月の中国の失業率は5.2%と、全体で見れば、問題視される水準ではないが、年齢層別失業率は、30歳~59歳が4.2%なのに対して、16歳~24歳(在校生を除く)は16.3%、25歳~29歳は7.4%と、若年層の失業率が突出して高い。
中国の大学・大学院生は6月に卒業し、7月に一斉に労働市場に参入するため、毎年7月に若年層の失業率は一段と高くなる。今後さらなる上昇が懸念されるということだ。
中国の就職サイト「前程無憂」の調査研究報告「2025年人力資源白書」(26年1月)によると、26年度の大学卒業予定者の進路希望は、企業への就職が36.2%、公務員等が25.1%となっているほか、大学院などへの進学が24.4%、具体的な計画なし(「慢就業」=就業を急がない)が10.3%、海外留学が2.5%などだ。
「大学院などへの進学」や「海外留学」の一部は大学卒業後の就職の困難さを考慮したものと思われ、「慢就業」も、就職・起業・資格試験準備などが目的の人々のほかに、就職機会の不足などで潜在的な若年層失業者となっている人々も多い。
とりわけ気になるのは、25歳~29歳の層の失業率が統計開始以来の高い水準まで上昇していることだ。
10代からの無職や非正規雇用の状況が長期化している可能性が高い。住宅実需などのボリューム層の一歩手前の年齢層でもあり、こうした“中国版就職氷河期世代”が中国の経済成長の構造的な足かせになる可能性がある。







