
デジタル化や脱炭素の潮流が加速し、物価高の影響も続く。足元ではトランプ関税も、企業にとって大きな試練となりそうだ。本連載では、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析する。今回は富士通、NTTデータグループなど「ITベンダー」業界4社について見ていこう。(ダイヤモンド・ライフ編集部 笠原里穂)
ITベンダー4社は前年同期比で増収
富士通は2桁増収
企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下のITベンダー業界4社。対象期間は2025年1~3月期の四半期としている。
各社の増収率は以下の通りだった。
・富士通
増収率:11.3%(当四半期の売上収益9287億円)
・NTTデータグループ
増収率:3.3%(当四半期の売上高1兆2310億円)
・野村総合研究所
増収率:5.4%(当四半期の売上収益1966億円)
・NEC
増収率:1.6%(当四半期の売上収益1兆1016億円)
ITベンダー4社はいずれも前年同期比で増収となった。富士通は2桁増収だった。
今回対象となった25年1~3月期はいずれの4社においても、24年度(25年3月期)の第4四半期に当たる。24年度の業績はどのように着地したのか。
次ページでは、各社の増収率推移とともに詳しく見ていこう。