「儀式」には、覚悟を決めさせるパワーがある

 世の中には、条件反射のように直感で物事を判断してしまう人がいる。
『絶対達成する決断力のつけ方』には、直感に頼った決断をすべきではないとロジカルに書いた。
「直感」の源は、その人の意思ではなく、脳のプログラムである。
 その脳のプログラムは過去の体験の「インパクト」と、その「回数」でつくられたものであり、脳のプログラムを書き換えて「決断」できるようになるためには、過去の体験を断ち切っていくほどのインパクトが必要だ。
 しかし、慣れ親しんだ環境の中で普段どおりの生活を続けていては、「現状維持バイアス」をはずすことはできない。

 そこで必要となるのが「儀式」だ。
 儀式には、過去をリセットする効果がある。
 たとえば、「結婚式」は、独身である自分と決別する儀式だ。
 両親や親族の前で厳かに結婚式をするからこそ、「今日からは夫(妻)として立派に責任を果たしていこう。妻(夫)を大切にして家庭を守っていこう」という決意が生まれる。卒業式も入学式も成人式も、これらすべて過去を断ち切り、次のステージへと成長するための大きな役割を担っている。
「儀式」には、人に覚悟を決めさせ、強く決断させるパワーがあるのだ。
 だからコンサルティングするときにも、私は「儀式」を強く意識する。
 ここが「インパクト」の部分になるからだ。