米半導体大手エヌビディアは、かつてない高解像度で地球全体の気候シミュレーションができるという生成AI(人工知能)の新たな基盤モデルを発表した。問題は、強力な新技術がたいていそうであるように、その技術を使って人間が何をするかだ。同社は気候研究者が5キロメートル圏に焦点を合わせた気候予測を行うことを期待している。これまでの最先端の地球規模気候モデルの解像度は25~100キロ以上だった。新モデルを使う研究者は、新たなレベルの精度で数十年先の状況を予測し、気候変動やその影響を緩和する取り組みに役立つ情報を提供できるようになるかもしれない。5キロという解像度は、下層大気内での空気の垂直方向の動きを捉えるのに役立つかもしれない。そうした空気の動きは、例えばある種の激しい雷雨を引き起こすことがあり、他のモデルでは捉えられない可能性があるものだ。
エヌビディアのAI気候予測モデル、どう使う?
新モデルで予測の精度が劇的に向上すると期待されるが、問題はそれを使って何をするかだ
有料会員限定
あなたにおすすめ